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神戸市バス新路線 平成22~23年

 毎度のことだが、バスの路線新設・変更などというのは、地元でもない限り報道されないし、地元でもごく小さな扱いでしかない。だから、えてして見過ごしてしまう。

 神戸市バスで昨年春にも路線変更があったことを知らなかった。一年以上も完乗タイトルを返上していたことになる。今春の新路線と一緒に乗りつぶしてくることにした。全部で三路線である。五月の土曜日にまとめて乗った。
 起点が六甲道・学園都市・岡場と市域の端々に散らばっているので、一日仕事だ。

 朝、阪急王子公園(おうじこうえん)停留所の西行乗り場に立つ。乗るのは102系統摩耶(まや)ケーブル下(した)・灘丸山公園(なだまるやまこうえん)方面行である。この系統は以前は灘区南北(なだくなんぼく)線などとも呼ばれていたが、とにかく灘区で手薄だった南北方向の交通手段を確保するため、小型バスで運行されるようになった循環路線だ。これがこの四月から一部経路変更となった。
 阪急王子公園の交叉点を左折して南下する。城内通公園前(しろのうちどおりこうえんまえ)・灘北通(なだきたどおり)の二つの停留所を循環してまたこの交叉点に戻ってくるのが、昨春以来一年間のルートだった。それ以前は、交叉点を左折せず、そのまま阪急のガードをくぐって向こう側を右折し、山手へ上っていた。その循環ルートが今春若干変わり、城内通公園前からJR灘(なだ)駅の北側を掠めて東に向かっていたのが、逆に西に折れて、そこにJR灘北口(なだきたぐち)停留所を新設した。ここに停まってから阪急のガードを抜け、ずっと以前に旧急行1系統が通っていた道路に出る。これをかなり鋭角で折れ、北東に向いて上ると、そのまま以前からのルートにつながる。従って、灘北通には停まらなくなったが、ここには100系統も停まるからいいのだろう。
 わたしは、昨春の路線変更を知らなかったので、灘北通経由は乗らずじまいとなった。この102系統は、小型バスをいいことに、狭い路地も含めてこういう細かい経路変更を毎年のように繰り返してくれるので、完乗維持にはなかなか手ごわい系統である。それだけきめ細かく需要に応えているということだろうが。灘駅を通るようになったのは、同駅が橋上駅化され、構内に店舗もできたりして整備された影響もあるのだろう。
 とにかく、そのとおりの経路を辿り、バスは阪急王子公園北(はんきゅうおうじこうえんきた)停留所に着く。これで乗りつぶしは終了だが、ここで降りるのはいかにも不自然なので、その先の青谷(あおたに)まで乗り、2系統に乗り換えた。まだ朝なので、終始車内は空いていた。

 
 市営地下鉄で学園都市(がくえんとし)に移動し、駅前から56系統学園緑(がくえんみどり)が丘(おか)方面行に乗る。山陽(さんよう)バス(元は山陽電気鉄道直営だったのが、今春から子会社の山陽バスに移管)との共同運行で、わたしが乗ったのも山陽バスだ。共同運行の系統は、相手方の社局の車輌に乗っても乗りつぶしと見なすことにしている。
 この系統は、ごく短い距離を往復するだけのものだったが、造成が進んだため、小束山(こづかやま)地区をぐるりと一周する循環路線に今春変更したものである。
 学園都市駅から広い道路を南下するが、従来よりも手前で左折すると新路線だ。見るからに新しい道路になった。右側はまだ更地で、重機が動いている。正面には真新しい家々が立ち、分譲中の立看板や旗が見える。入居も少しは始まっていて、だからこそバス路線が通じるのだが、自家用車が車庫に収まっている。が、まだ何も建っていない区画の方が多い。そんな中をバスは右に左に曲がる。そうした発展途上の住宅街に、小束山手(こづかやまて)2丁目・小束山手3丁目の停留所が新設された。乗り降りする人はない。車線の幅はゆったりしている。歩道も十分な幅員がとってあり、レンガ調の敷石が埋め込まれている。
 それが急に変わって、狭いアスファルト舗装がひび割れた歩道になると、従来の終点だった学園緑が丘停留所だ。既成の住宅地に入ったので、当然のように乗り降りが活発になる。14時頃までの便はこのように新線を先に回り、従来の線で住民を乗せて駅に戻る。14時頃以降は逆回りである。だから大半の利用客は、今までどおりの乗車経路で済むことになる。新線区間の住民は遠回りを強いられることになるが、これは顧客の既得権を守っているのだろう。もっとも、一周十分少々の路線なので、遠回りと言っても大したことはない。

 
 もう一つが、全くノーマークで一年間放置していた系統である。今度は一時間以上かけて北区へ移動する。神戸電鉄(こうべでんてつ)岡場(おかば)駅に降りた。ここから出る67系統がターゲットだ。藤原台南町(ふじわらだいみなみまち)方面の住宅地を循環する系統である。
 以前、初めて乗りつぶしに来たときは、車輌のやりくりがつかないのか、観光用の1ドアリクライニングシート車が運用されていた。座席はよかったが、カード類が使えないのは不便であった。交通局が観光バスをやめてしまったこともあり、現在はごく普通の中型ノンステップ路線車である。
 これに乗って、前回と同じく柳谷(やなぎだに)公園で一旦下車する。循環線を一周するのは、やはり不自然な乗り方だからである。極力そうはしないように心がけている。公園は近所の家族連れが多かった。ボール投げなどしているのを見ると、そういう光景が今でもあることに安心させられる。その片隅のベンチに坐って、次のバスを半時間待つ。
 再び柳谷公園からさっきと同じ車に乗る。全線の所要時間は十五分ほどであり、三十分程度の間隔だから、一台で運用できるのだ。藤原台中町(なかまち)7丁目で循環部分を一周、従来はこのあと来た道を岡場駅前に戻っていたのだが、昨春から復路のルートが変わっている。藤原台中町7丁目を右折、東に向かい、あさひ橋(ばし)停留所に停まる。あさひ橋は川に架かっているのではなく、バス道の上を越えている歩道橋のことである。そういうものがバス停の名称になるのは珍しい。
 神戸電鉄の線路との間にある緑地に沿うように左折し、地域福祉センター前停留所がある。ここを通るのが路線変更の主目的のようだが、復路しか経由しないので、岡場駅からここに来るのは遠回りだし、藤原台南町の人はここからバスで帰ることができない。それでも通らないよりはいいのだろう。続いて、右側の広大な緑地ではなくなぜか左側の小さな公園の方を名にとった上下山(じょうげやま)公園停留所を過ぎると、従来のバス道に合流、岡場駅前に戻った。

 
 さて、これで分かっている限りの新路線には乗ってみたことになるが、まだわたしのチェックしきれていない路線変更などあるのではないか、と不安である。 

(平成23年5月乗車)

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