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神戸市バス新路線 平成23年秋

 神戸市バスの改編は年度替わりだと思っていたら、平成23年度は年度途中にきた。それで、タイトル防衛のために、帰省のついでにまた乗ってきた。

 須磨(すま)区と長田(ながた)区にまたがる地域の路線が再編され、旧8系統(鷹取町(たかとりちょう)~月見山(つきみやま)~兵庫駅)を廃止、新たに10系統(須磨水族園~駒ヶ林(こまがばやし)~板宿(いたやど)~月見山~須磨水族園)と20系統(須磨水族園~大橋(おおはし)9~板宿~月見山~須磨水族園)が新設された。似たような地域を循環する両系統で、要するに10系統の一部をショートカットする小回り版が20系統である。
 両系統ともに、終日ほぼ七十分間隔で両方向に運転される。なぜ分かりやすい一時間おきにしないのかは分からないが、運用効率の都合だろうか。
 完乗という観点から言うと、一部に新たな区間や停留所間があるのだが、それらはいずれも10系統の単独区間か両系統の重複区間かである。20系統の単独区間は既存のルートをなぞるだけだから、10系統に乗ってしまえば、完乗は維持できることになる。

 昨秋、まず、板宿で10系統外回り(駒ヶ林回り)須磨水族園行を待った。バスは大田町(おおたちょう)二丁目の方から来て右折し、交叉点東側東行のりばに着く。側面表示は「新長田(しんながた)駅経由」として20系統との違いを強調する(写真)。暫く時間調整した後発車した。
 山陽電車の地上線路跡の道路を進み、山下町(やましたちょう)四丁目、ここまでは旧8系統と同じルートだが、その先を右に折れ、山手幹線に出るとまた右折、西に向かい、大田町二丁目の交叉点に出る。小さく一回りしたわけで、これは旧8系統だけが通っていた山下町四丁目をフォローしつつ方向転換もするための小循環らしい。この小循環部分は、系統全体としての内回り・外回りの区別なく、全ての便がこの方向で回る一方循環であり、これは20系統も同じである。大きな循環ルートの中に小循環が含まれるフラクタル的な経路だ。

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 板宿での方向転換というと、旧8系統がこの山下町四丁目経由のルートに移る前、路上転回(Uターン)していたのを思い出す。他にも旧10系統(板宿~吉田町(よしだちょう)~栄町(さかえまち)~三宮(さんのみや))など板宿が終点の系統も、同じく路上転回で折返していたのだが、旧8系統だけは乗客を乗せたままUターンするのがなんとも圧巻であった。そのために板宿には交通整理要員も常駐していた。現代は、街中でそんなことができる時代、というか、交通事情ではなくなったし、道路整備によってその必要もなくなった。

 10系統では、新路線を通って鷹取町まで行った。
 まず、千歳町(ちとせちょう)からJRのガードをくぐった所で左折東進し、新長田駅に出る。この線路沿いの道は、新長田駅発着の系統が出入庫するための回送ルートとしては使われていたが、営業運転としては久しぶりの復活であるし、千歳町~新長田駅前という停留所間はおそらく初めての区間になるので、ここを乗っておく必要があった。
 続いて、駒ヶ林地区にさしかかる。今までバス路線がなかったのが不思議なほどの、建てこんだ市街である。バスには終始数人の客が乗っていて、時折停まってはメンバーが入れ替わった。

 年が改まってからの休日、もう一度この地区に出かけた。
 旧8系統は兵庫駅方面に路線を伸ばしていたが、10・20系統は新長田駅以西しか循環しない。板宿から兵庫駅に向かう旧8系統は、西代(にしだい)経由と鷹取(たかとり)団地経由、二手に分かれての運行だったので、それぞれに代替措置がとられた。
 前者は81系統(須磨一ノ谷(いちのたに)~大橋5~新長田駅~西代~東尻池(ひがししりいけ)2~大橋~須磨一ノ谷)を兵庫駅方面へ延長、後者は113系統(神戸駅~新開地(しんかいち)~夢野(ゆめの)~名倉町(なぐらちょう)~鷹取団地~新長田駅)を兵庫駅経由に変更して13系統に改番、とした。さらに、113系統が夢野~名倉町を通らなくなった分を補うため、4系統(神戸駅~新開地~兵庫駅~長田町~丸山(まるやま)・大日丘(だいにちがおか))の一部を夢野経由の40系統(新設)に立て替える、というややこしいことになった。
 これらは既存の停留所間しか通らないので乗る必要はないのだが、一応様子を見るために乗ってはみた。兵庫駅を拠点に乗りあるくこととなったので、兵庫駅内のそば屋で腹ごしらえなどした。「年明けそば」と称するサービスメニューがあり、なかなか美味しかった(写真)

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 40系統は、正月三が日の初詣期間に4系統が迂回する臨時運行ルートそのままだが、晴れて定期運行となったわけである。なかでも名倉町~明泉寺橋(みょうせんじばし)という停留所間は、その臨時運行にしかなかったものである。一度乗ってはいるが、定期化を機に一応乗っておきたかった。
 13系統は、神戸駅前から地下鉄長田駅前までは4系統と並行する、と思いきや、西行のみ兵庫駅付近で微妙にルートが異なる。これは、旧8系統が兵庫駅付近を小循環していたのを踏襲したものである。81系統も、同じく兵庫駅付近で小循環して方向転換する。一応それらの区間も乗っておく(写真下の左は新長田駅前に終着直前の13系統。後方は81系統兵庫駅方面行。右は花山町一丁目付近を行く40系統。方向表示は「湊川公園」となっている)

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 さて、まだ終わりではない。最初に乗った10系統の逆コースも乗らないと完乗とならない。やはり、旧8系統が鷹取町付近で小循環していたのを代替する意味で、10系統の鷹取町付近も、両方向で経路が少し異なるからである。
 それで、今度は休日の昼間に、須磨水族園停留所に立った。
 やってきたのは、意外にも方向幕を備えたノンステップ車であった。電光表示が主流になった今、わざわざ10系統のために幕を作ったのである。側面大型方向幕も、オーソドックスなパターンで表示されている(写真)。国道2号上の、観光施設に近い停留所だし、乗降は多いのだが、10系統に乗ったのはわたし一人だった。 

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 次の若宮町(わかみやちょう)でもバスを待つ母子連れがいた。が、中学生くらいの息子は、側面方向幕を二秒ほど睨むと、乗ろうと踏み出した母親を制し、サイドミラーに向かって、乗らない旨手真似で意志表示した。今どき聡い子だが、乗ってくれないのは淋しい。大橋五丁目あたりの商店街へ向かうのだろうか。
 右折して海岸沿いの高松(たかまつ)線に入り、小寺町(こでらちょう)を通る。ここは東行(内回り)のみの停留所であるが、待つ人はない。その後も乗降なしが続き、結局そのまま駒ヶ林地区を通り過ぎてしまう。新長田駅で降りるまで、ずっと客はわたしだけであった。

 ともあれ、これで神戸市バス完乗タイトルは安泰となった。
 と、この時はそう思っていたのであるが、実はそうではなかった。事情は次回記事で明らかとなる。  

(平成24年1月乗車)

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