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神戸市バス新路線 平成24年夏

 今年度に入っても、さらに新線の開業が続き、また気づかないままだった穴も見いだしたので、夏になって乗りつぶしに出かけた。 

 まず、穴埋めの落穂拾いからだが、市営地下鉄西神南(せいしんみなみ)駅を起点に循環する46系統である。
 46系統はハイテクパークを一周して戻ってくるのだが、駅とハイテクパークとの間には新興住宅地がある。その部分で経路が二股に分かれており、往路と復路とで経由を変えて運行する。これが基本である。住宅地と工業団地を一気に回るので、ラッシュ時も片荷輸送にならずに済むわけである。
 しかし、当然ながら休日にはハイテクパーク内で乗降する人が極端に少なくなる。釣りなどできる池がある公園などもパーク内にはあるので、そこへ出かける人もいなくはないが、バスを賑わせるほどではない。
 それで、数年前から土曜休日ダイヤで、ハイテクパークに行かずに団地部分だけ循環して駅に戻る区間便が設けられた。この区間便に、従前はなかった停留所間ができていたのを、見逃していた。

 西神南駅前の広場に、46系統のバスが停まっている。方向表示は「団地循環」と注釈が入っていたようである。が、わたしがカメラを向けているのに気づいたからか、運転士さんは表示を消してしまった。電光表示は一瞬で消せるし、点灯していてもカメラにはうまく映らないことも多く、苦労する。方向幕の頃はそんなことは考えずにすんだのだが。  

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 さて、そのバスが乗場に着いて、乗り込む。駅付近の店で買い物したらしいお年寄りが多い。次の井吹台東町(いぶきだいひがしまち)一丁目で早くも降りる人がいる。
 ここから団地内路線が二手に分かれる。直進する直行ルートと、左折して団地の奥深く抉る井吹台北町(きたまち)四丁目廻りのルートである。しかし、このバスは第三のルート、右折をとる。従前の二ルートがこの先で合流するのが井吹台東町六丁目なのだが、その次、ルートが一本になった部分にある団地口(だんちぐち)停留所まで、住宅エリアが続いている。二股部分を単純に循環したのでは、団地口が弾き出される。そこで、ここから団地口まで短絡するルートをとるのである。
 僅かな距離だが、この井吹台東町一丁目~団地口というのが新たな停留所間であり、新たな運行道路ともなる。途中左折を二回すると団地口に着く。ここで乗降ともに二人ある。その次の井吹台東町六丁目から団地内ルートに入っていく。まだまだ造成途中の区域も多く、この系統の将来性を感じる。
 団地内ルートの最後の停留所、井吹台北町四丁目で降りる。ここはもう既成の住宅地だ。次のバスを待って駅に戻ろうかとも思っていたのだが、駅まではあと二停留所、しかもバス道は迂回している。それで、団地内の遊歩道をぶらぶら歩いて、十分ほどで西神南駅に着いた。

 
 さて、ここからは純粋な今年の新路線となる。

 地下鉄学園都市駅を起点に舞多聞(まいたもん)・小束台(こづかだい)方面を循環する161系統である。
 乗場は駅から最も遠い、神姫バスが発着するのと同じブースに割り当てられていた。双方ともそれほど本数がないので、捌けるのだろう。バスの方向表示は「小束台・舞多聞」となっている。

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 バスは駅を出ると、51・53・54系統などと同じく南へ向かうが、小束山(こづかやま)六丁目の手前で右折して、第二神明道路北線の側道に入る。神明道路の向かい側には、コーナンやニトリなどの大型店舗が並んでいる。ここから伊川谷(いかわだに)高校前まで古くからの道が通じていて、僅か一キロほどである。この道がバスも通れるように整備されれば、明舞(めいまい)団地から学園都市への最短ルートになるのだが、そういう話は聞こえてこない。その店舗群の西側から回り込むように神明道路の上を越え、店舗群の北側に出て東向きになる。
 小束台西(にし)に停まる。右側がコーナン、左側は新しい住宅地である。その次の小束台まではすぐだ。小束台で降りてみる。
 といっても、大型店舗を冷やかして時間をつぶすしかなく、次のバスの時間に小束台に戻った。停留所の側には、防災用水のプールがあるが、水は全く溜まっていない。高台だし、真夏は水不足気味なのだろうか。
 やがてやってきたバスは、さっきと同じ車だった。

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 大型店舗群の東側で再び神明道路を越え、さっき来た道を少し走ってから、舞多聞の団地に入る。が、造成はまだ進んでおらず、整地だけされた状態で、モデルハウスと内覧会受付のテントが点在している。以前からあるショッピングゾーンであるプルメール舞多聞の近くに来ると、既に入居している家が増える。
 しかし、バスはプルメール舞多聞を目前にして右折してしまい、裏道を巡るようにして迂回してから、従来のバス道に合流する。こういう回りくどいルートをとるのは、プルメール舞多聞付近の輻輳を避け、定時運行を確保するためだろうか。
 舞多聞口(ぐち)から先の系統と合流して、学園都市駅に戻る。この運転士さんも、わたしがバスの写真など撮ったためか、降りるときにはわたしだけに礼を言わない。

 これで一周乗ったわけだが、まだ完乗ではない。この頃よくあるパターンで、全体が循環運転だが、小束台西→小束台という停車順序だけはどっち回りでも同じく守られるのである。だから、さっき乗った小束台先行の便だけが小束台付近を小さく一周するが、逆の舞多聞先行の便は、一周せずに順路となる。
 だから、両回りで小束台西・小束台前後で異なる停留所間があることになる。それで、逆回りも乗らないといけない。概ね十四時までが小束台先行、それ以降が舞多聞先行である。同じ日だが時間をおいて学園都市を再訪する。
 午前中とは異なる車である。今度はプルメール舞多聞の裏手にある舞多聞東(ひがし)二丁目で降りてみる。裏口のような階段はあるが、そこは通行禁止になっている。正面から入るには、ちょっと坂を歩かないといけないのが惜しい。

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 また次の便を待つと、今度は先の便とまた違う車だった。これで学園都市駅に戻った。小束台から第二神明側道に出て、そこから学園都市駅へ左折する部分が、渋滞、というか、青信号が短いために、意外に時間がかかった。

 
 最後は、須磨区役所移転に伴う、75系統区役所回りの経路変更である。
 75系統は、須磨一(いち)の谷(たに)・須磨駅と地下鉄妙法寺(みょうほうじ)駅とを高倉台(たかくらだい)を経て結ぶ系統だが、高倉台の住民が区役所へ行き来する便のため、一部の便を須磨区役所経由で運行していた。これまでの須磨区役所は月見山(つきみやま)の南にあって、結構強引に迂回していたのだが、今回の移転では板宿(いたやど)駅付近になったので、さらに強引なことをしなければならなくなった。

 妙法寺駅前の乗場に路線図が掲げてある。新たな区役所回りは、もはや須磨一の谷へは行かなくなった。離宮公園から東へ向かって板宿地区をまわり、さらに月見山のほうへ戻ってからJR鷹取(たかとり)駅に入って終点、というややこしいことになっていて、しかもその途中で高尾台(たかおだい)を往復する。
 これほど本体と経路も行先も異なるのに、なぜか独立した系統とはせず、75系統の亜種という扱いであるのは不思議である。もっとも、系統表示は従来どおり「区」を表示していて、「75」の表示はない。

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  妙法寺駅から高倉台までは、通常の75系統と同じで、妙法寺駅で乗った人は大抵団地内で降りる。75系統に乗るのも久しぶりだが、あちこちでみる団地の風景だ。昭和四十~五十年台に造成・入居した団地だから、高齢者が多いようである。遠回りしてでも乗り換えなしで行ける便を設けるのは、そのためでもあろう。
 離宮公園の交叉点から旧神明を東に向かい、月見山ランプ付近の変形交叉点を左折、山を登っていく。高尾台の終点は、その場でバックして方向転換できそうではあるが、危険だからかそれはせず、住宅街の狭い道路を周回して戻ってくる。当然降車はなく、数人が乗車して、暫く時間調整する。従来から高尾台には新長田駅と結ぶ80系統が運行されているが、この75系統の乗入れに伴って減便されている。
 坂を下ってさきほどの変形交叉点に戻り、なかなか変わらぬ信号を待ち、急角度で左折する。山麓線に入るのである。従来から112系統(神戸駅~JR鷹取駅)が運行している道で、すぐ前を112系統が走っている。両系統とも本数が少ないのであり、こんな接近した時刻にしなくてよさそうなものだが、両者無関係にダイヤを組んでいるのだろう。
 前池橋(まえいけばし)から右折して板宿駅付近に出る。が、「板宿」という名の停留所には停まらない。板宿駅の交叉点から少し南下した所にある須磨区役所前という新設停留所で客の多くを降ろす。板宿と次の大田町(おおたちょう)二丁目との間はそうでなくても近接していたのだが、その間にさらに停留所ができたわけだ。しかし、この須磨区役所前は、以前は板宿停留所の一ブースだったのではないだろうか。山陽電車の地下化によって板宿停留所の乗場が全体に北側にシフトしてしまったために、ここにも停まるようにしたのだろうか。須磨区役所はここから路地を西へ入った所にあるので、真前というわけではない。
 大田町二丁目から西に折れて、三(さん)の井橋(いばし)に至る。ここで左折すれば鷹取駅なのだが、なおも西進する。天井川(てんじょうがわ)から南東に向かう。天井川はさっきの変形交叉点から僅か三百メートルほどしか離れていない。須磨区民センターに停まって客が降りる。区民センターは従前の区役所の建物を使っている。図書館なども隣接しているので、区民のためにはここを経由せねばならず、そのためにまどろっこしい迂回をするのである。
 ここからJRの貨物駅を右に見ながら線路沿いに鷹取駅に出て、終点である。この一停留所間は、バスの新たな運行区間となる。これでやっと今回の完乗となる。

(平成24年7~8月乗車)

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