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神戸市バス新路線 平成25年春

 今春も、神戸市バスに新しい路線が開通したので、完乗タイトル維持のために、3月に乗りつぶしてきた。

 まずは、兵庫駅前に立つ。

 6系統(松原(まつばら)五丁目~兵庫駅~地下鉄長田(ながた)駅~重池町(おもいけちょう)~房王寺町(ぼうおうじちょう)五丁目~夢野(ゆめの)~新開地(しんかいち)~兵庫駅 循環)が新設されたのである。房王寺線という道路の整備が完了したのを受けて、バスの運行を開始することになったのである。
 6などという若い番号がよく空いていたものだが、以前は神戸駅~大学病院~山本通(やまもとどおり)~三宮(さんのみや)を結んでおり、7系統(三宮~山本通~夢野二丁目~神戸駅)の補完系統という位置づけであった。これが廃止されて空番になっていたのである。さらに古くは、須磨(すま)区を南北に走る老舗系統が6系統だったが、須磨地区が70番台に統一されて追われた。
 洒落なのかどうか、今回の6系統は、運行経路も6の字になっている。しかも、それほど運行回数が多くないのだが、一応両方向に回る便が運転されるのも、近頃珍しい。

 わたしは右回りに乗ろうと思っているが、待っている間に左回り、ここ始発となる夢野先行の便が東行乗り場に来た(写真)。バスは地下鉄長田駅の方向から回送されてきた。

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 方向表示は「房王寺町 湊川(みなとがわ)公園回り」となっている。

 この後、右回りの乗り場を探すのに、ちょっと手間どった。ここから北へ、大開(だいかい)駅前に向かうはずなので、北行乗り場に行ってみたのだが、そこには6系統の時刻表はなかった。おかしいな、と駅正面の西行き乗り場に移ってみると、そこが6系統の発着場だった(写真左)。右回りが終着するのもここである。
 ここで待っていると、13系統(神戸駅~兵庫駅~鷹取(たかとり)団地~新長田駅)が通りすぎて行く(写真右)。あちらは北行き乗り場発着である。6系統とは地下鉄長田駅まで同じ経路なのだが。
 バスを待っている老婦人が、何十年も前から房王寺線にバスを走らせる話があったのに、なかなか進展しなかった、生きているうちに実現してよかった、などと笑い合っている。

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 そこへ、松原五丁目から来た右回り便が来た。方向表示は「房王寺町 房王寺線回り」である。房王寺線と書いて分かるくらい、地元では待望され注目される道路なのだろうか。

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 始発地の松原五丁目は松原車庫の前である。だから、ここまでは出庫回送のようなものだろう、と思っていたのだが、意外にも数人の客が既に乗っている。わたしも着席する。

 大開、地下鉄長田駅と回りくどいルートをとる。これは9系統の昼間便と同様、西市民病院への足を確保するためだろうか。
 五番町(ごばんちょう)二丁目から、いよいよ房王寺線に入る。と、突然案内放送の声が変わった。神戸市バスの車内アナウンスは、通常は元秋田放送だったかの女性アナウンサーの落ち着いた声でなされている。わたしは、あちこちのバスを乗り歩いているが、アナウンスの聴き取り易さは、神戸市バスのこの声が全国でも随一ではないかと思っている(この4月からは変わったようだ)。ところが、新設の重池町一丁目のアナウンスは、甲高く素人っぽい女の子の声だったのである。
 重池町一丁目は、市立神港(しんこう)高校の最寄り停留所である。察するに、この高校の放送部の生徒さんの声ではなかろうか。何か説明してくれないと、聞く方はびっくりしてしまう。
 しかし、せっかく学校のそばに停留所があっても、彼女らの通学に6系統は使いにくい。朝ラッシュの運行がないし、昼も片方向毎時一本である。通学には従来どおり鉄道各駅から歩くことになるだろう。

 そこを過ぎると、右側の車窓には、ちょうど新湊川が暗渠から出てくる所が見えた(写真左)。トンネルが穿たれた会下山(えげやま)は、湊川の戦いで楠木正成が陣を敷いた所である。
 写真右は重池町二丁目停留所付近だが、房王寺線はまずはそこそこの幅もあり、勾配もそんなにきつくないので、バスも走り易そうである。なんで開通までにこんなにかかったのかと思う。
 

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 山麓線をゆく既存の路線に合流する房王寺町五丁目まで来て、なんとなくその理由が分かった。周囲は明らかに最近整備された真新しい道路である。このあたりが最後まで狭いまま残っていたらしい。
 右回りの乗り場は、既存の乗り場でなく、房王寺線上に新たに設けられていた(写真左)。交叉点から右折してすぐのところが既存の東行乗り場なので、停車しにくいらしい(写真右は房王寺線上から山麓線を見たところ。奥側を行くバスは、11系統神戸駅前行)。ずっと以前はこの房王寺町五丁目で折返す系統もあったが、どのように方向転換していたのだろうか。
 

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 ここから先は全て既存路線となるので、乗りつぶしはこれで完了となる。ここから11系統で板宿(いたやど)方面に向かおうと思ったが、この乗換えが意外に大儀であった。この6系統を降りてから房王寺線を渡ろうとしても、離れた所にしか横断歩道がなく、しかも山麓線とは段差があって、階段を昇らないと乗り換えられない。ちょっとまごまごしたせいもあり、11系統は予定していたのより一便後になってしまった。

 
 

 さて、日を替えてお彼岸の時期に、神戸駅前ターミナルに来た。お彼岸しか走らない新路線があるのだ。 多数のバスが行き交うターミナルだが、すっかりライトグリーンのノンステップバスが主流になっている。神戸市バスは既に、全ての車がノンステップまたはワンステップになっている。

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 65系統などの乗り場に、新路線の案内が出ている。墓参シーズンだけ、鵯越(ひよどりごえ)墓園まで入る便が運転されるのだ。

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 係員も出て、客に案内している。墓参専用というわけではなく、途中の停留所にも停まるし、下車もできる。
 方向表示は「臨 鵯越墓園」となっている。

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 鵯越駅前までは65系統などと同じ経路である。従来、バスで墓参する人は、ここで降りて、バス道である西神戸道路の下を潜るひよどり地下道を抜けて反対側へ渡り、階段と坂道を延々歩かねば墓園に辿り着けなかった。しかも、墓園に入ると、墓園内循環無料バスの乗り場まで、たいそう急峻な坂道を登る必要があった。お年寄りなど、この坂道を思うだけで墓参が憂鬱になったのではないか。
 そういう障壁が、もう何十年も放置されてきたのだ。

 しかし、バスはその坂道をも力強く登っていく(写真は、その坂道を登るバスの右窓を写したところ)

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 坂の上のロータリーに着いて客を降ろした。墓園内循環バスの乗降場と同じである。
 墓園内循環バスは、現在は阪急バスと神鉄バスが運行している。平成十五年くらいまでは、これも市バスが運行していた。各車庫からバスが集結していたので、まとめてバスを観察するには格好の場所だった。とにかくそれ以来、この場所に市バスが戻ってきた(写真)
 もっとも、この臨時便の車は松原車庫のものであり、同車庫の運行は阪急バスに委託している。臨時便が実現したのもそのせいがあるのかもしれない。

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 ロータリーには二つの路線の乗車案内が掲げられている。長年の懸案が解決したことに、ひとまず拍手したい。
 

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