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開拓の村を歩きかけて

 北海道の開拓の村にも、これまで行きたいと思いながら、なかなか足が向かなかった。
 初秋の北海道旅行で時間は作れたのだが、ぐずつき気味の天候となってしまった。

 とにかく札幌駅のバスターミナルから直通のバスに乗る。

 JR北海道バスの開拓の村行がブースにやってきた。十数人乗り込んだ客のうち半分くらいは、明らかに開拓の村へ行く人である。

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 札幌付近は、JRバスが活発に運行され都市交通の一翼を担う、珍しい地区である。
 地下鉄東西線に並行したバス道を、一時間弱かかって新札幌駅に着く。JRの電車で行くと、僅か四駅間で、快速なら八分で着いてしまうのだが、やはり北海道は駅間距離が長いのだろう。新札幌でも相当の客が乗り、立客も出る。森林公園駅のロータリーにも入るのでここからも乗れるが、ここからなら歩いてもさほどの距離ではない。

 バスは開拓の村の広々としたエントランスに着いた。

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 ゲートを兼ねた最初の展示建物は、札幌停車場である。
 

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 これは、明治末期から昭和戦後すぐまで使われていたものである。現在の札幌駅からすると規模が小さいが、当時としては立派な洋風建築だったのだろう。

 ゲートを入ってすぐ、馬車鉄道の乗場があり、ほどなく馬車が近づいてきた。白馬がとぼとぼと空の客車を牽いている。まだ朝なので、奥から戻ってくる客はいないのだろう。
 御者の誘導か、あるいはもう覚えているのか、ちゃんと線路の曲線に合わせて歩み、ポイントで合流して折返線に入る。白馬は客車から離されて水を飲みに行く。

 
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 乗物に関心が偏しているわたしなので、これにも後で乗ってみようと思うが、まずは歩いて見まわる。

 市街地群では中学校の建物などを見て昔の学校を描いたドラマを思い出したりする。そこを抜け、漁村群の水辺の家々を覗きながら裏道を進み、農村群に至る。蚕種製造所の中を見物したりすることもできる。

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 もっとゆっくり歩きたいのだが、雨足が強くなりはじめた。歩くのはいずれまたの機会に期することとし、早速にも馬車鉄道でゲート付近に戻ることにする。

 馬車鉄道の乗場脇に建っているのは、駅逓所である。鉄道や自動車が行きわたる前の北海道で、街道沿いに公式に設けられていた「宿場」のようなもので、輸送の拠点であった。
 

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 見学がてらそこで待っていると、あの馬がまた客車を牽いてきた。ここの線路は単線である。十人ほどの客が雨の道に降りて来る。
 おとなしい馬は、引かれるままに再び水飲み場へ至って一憩する。その間に、わたしはガイド嬢に料金を支払い、木の椅子に腰掛けた。帰り便の客はわたしだけのようだ。
 

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 やっぱり馬の足どりはとぼとぼと重い。何だか気の毒になってくる。開拓の村の乗物らしきものはこれしかないから乗ったが、どうも動物を労役に使うのは、わたしの感性に合わないようである。
 それはともかく、道を歩く多くはない人の注目を浴びながら水辺のゾーンを抜け、市街地群に戻ると、複線になる。札幌市内の大通りを想定したメインストリートだ。
 

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 ゲート前の乗場には列ができている。ちょっと気重な馬車鉄道体験を終え、わたしは食堂に入った。

 「開拓そば」という、うどんのように太い蕎麦に、ここの名物といういももちを一つ付けて昼食とした。全般に細麺を好むわたしだが、この開拓そばはなかなか美味しかった。
 
 

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(平成26年9月訪問)

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