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広島電鉄のハノーバー電車と元神戸市電

 広島の路面電車にはよく乗るが、イベント運行の電車にはまだ乗ったことがなかったので、3月に広島を訪れた際に乗ってみた。

 まずは江波の車庫に向かわねばならないが、時間の余裕もあったので、途中で何度も下車しながらいろいろな車輌の乗り心地を愉しんだ。

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 冬季はハノーバー電車の運行である。
 江波の電停で待ったが、発車の二分前になっても姿を見せない。今日は運行中止なのか? と不安になった頃、車庫の奥からちらと姿を見せ、やがて電停まで進んできた。6号線や8号線が頻繁に折返すので、直前まで据え付けられないらしい。

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 ハノーバーが広島と姉妹都市である縁から、この電車が寄贈されたという。原型は1928年に作られた電車だが、改造をくり返している。平成元年に広島電鉄にやってきて、以来動態保存されている。
 広電は古い電車も大事に使い続ける会社だが、このハノーバー電車と、もう一つ大正形電車と呼ばれる車輌は特に古く、レトロ車輌と呼ばれている。比較的混雑の度合いが少ない8号線(横川駅~江波)で土曜休日に運行されるが、ハノーバー電車は冷房がなく、大正形電車はデッキが吹きっさらしのため、それぞれ冬季と夏季を分担している。

 車内は向かい合わせの二人掛けと四人掛けの座席、というかベンチのような感じだが、それが並んでいる。お尻は痛そうだが、短時間の乗車ならいいだろう。

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 内装もドイツ時代のものが残されていたりする。運賃箱は旧式のもので、カードは使用できない。
 両替もできないので、車掌が乗務して両替にあたっている。自動放送は通常の車輌と同様なので、「PASPYのチャージは…」などと言っている。そのたびに車掌が「PASPYは使えません」と打ち消す。途中の電停で、乗ろうか躊躇している人にも、そのような注釈をいちいち加える。それだけICカードが普及しているのだろう。

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 日本の電車よりも重々しい釣懸モーター音を響かせながら、横川駅に着いた。二軸の単車ながら、乗り心地はそんなに悪くなかった。ほぼ直線で勾配も少なかったからだろう。
 横川駅では元大阪市電と並んだ。横川駅に出入りする系統には、比較的古い型の電車が入ることが多い。

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 さて、日を改めて平日の朝、広電本社前に行ってみる。残り少なくなった元神戸市電に会えるかもしれない、と思うから、広島に行くたび、時間さえあれば平日朝に来てみるのである。古い電車はやはり朝ラッシュに運用される確率が高い。

 とっくに営業を休止したレストラン電車ごしに車庫を遠望すると、2輌ある神戸市電のうちの1輌、1150形が車庫内にいるのが見える。この時間に入庫しているということは、今日は動かないのだろう。ちょっとがっかりして電停に戻る。
 もう1輌の570形は庫内には見えないので、運用に出ているのかもしれず、それを待ち受けようと思ったのである。

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 ところが、1150形が車庫から出てきたではないか。今から運用に入るのか、と期待するが、よく見ると、後ろに800形が連結されている。そして、そこからまた車庫内に入ってしまった。
 どうも牽引車代わりに使われたようで、侘びしいことである。それでも、動いているところを見られただけでも幸運なのだろう。

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 そのうち、狙いどおり、3号線に入っている570形がやってきたので、早速それに乗って広島港宇品まで行くことにする。

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 これも、朝ラッシュのみの運用のようで、広島港からの折返しは広電前止りとなってそのまま入庫するようだ。急いで写真を撮る。
 帰りは新型3連接車の乗り心地を愉しみながら広島駅に向かった。緑のボディなので、神戸市電とイメージが近いのが嬉しい。

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(平成26年3月乗車)

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