« 広島電鉄のハノーバー電車と元神戸市電 | トップページ | 備後一周JRの旅 »

明治村乗り物散策

 明治村へ行くのはかなり久しぶりで、前の時のことはあんまり覚えていないから、初めてに等しい。
 鉄の興味としては、やはり乗り物関係に偏るので、それを主に観ていくことにする。

 前回は明治村口(現・羽黒(はぐろ))からのバスに乗ったが、現在は犬山(いぬやま)駅からが順路になっている。そのバスで明治村の入口に着いた。こんなに広い門前広場があったことは、もう記憶にない。

142110973

  開門の前に行ったので、暫くは寒さに震えながら待つ。その時間からもう待っている人が二十人ほどいた。年齢も性別もばらばらの人たちである。  

142110974

 門が開くと同時に、とりあえず正門に近い「一丁目」にある「鉄道局新橋(しんばし)工場」を覗いてみる。ここには、明治天皇と、その后である昭憲皇太后の御料車が保存されている。車内には入れないが、窓から中を見ることはできる。

142111062 142111064

 そこを出て、さらに奥に進む。いよいよ実際に運行しての動態保存をしている鉄道があるエリアに進む。
 ところが、そこではNHK朝ドラ『花子(はなこ)とアン』の撮影が行われていた。開村前に撮影するつもりが、長びいたのであろうか。本番中以外はそばに近づくこともできたので、停まっている電車の中を見透かしてみた。扮装をした女優さんが乗っているのは見えたが、誰かまでは分からない。
 後で放送を観たところでは、5月3日放送分、女学校の文学祭で来客にいたずらをした花子と学友が手を取り合って学校から駆け出し、電車に乗って逃げていく、という華やかな場面が撮影されていたのである。わたしが後ろ姿を瞥見したのは、吉高由里子(よしたかゆりこ)さんと仲間由紀恵(なかまゆきえ)さんだったようだ。
 ここでは、前作『ごちそうさん』の撮影もあったはずである。杏(あん)さん扮するめ以子(いこ)と東出昌大(ひがしでまさひろ)さん扮する悠太郎(ゆうたろう)が、まだ結婚前の東京時代、同じ電車に乗って女学校と大学にそれぞれ登校しようとする場面である。

142111069

 撮影していたのは市電の「京都七条」電停付近だ。村内には、村営バスが運行されていて、これはかなりこまめにバス停がある。運行も頻繁なので、実用的な移動手段としてはこれが最も便利だ。わたしは「のりもの一日券」の付いた入場券を買ってあるので、いちいち料金を払う必要もない。
 停留所は雰囲気のある屋根付きベンチがあるし、バスもボンネット仕様である。これは保存車ではなく復元のようだ。

142111071b 142111066

 「京都七条」バス停から、奥へ向かうバスに乗る。
 途中、右窓に蒸気機関車が見えた。これは、名鉄尾西(びさい)線の全身である尾西鉄道で使われていた機関車だ。これが乗っかっている鉄橋は、日本最初期の鉄橋であった、六郷川(ろくごうがわ)鉄橋を移設したものだそうだ。

142111072

 一番奥の「帝国ホテル前」で降り、SLの駅に向かって坂道を歩いていくと、SLの橋の下あたりに、やはり蒸気機関車のカマらしいものが置かれていた。が、これが何なのかはよく分からない。眺めていると、上からSLの汽笛が降ってきて、煤煙の匂いがした。 

142111073

 坂道の上にある「SL東京駅」に行ってみると、SLは三十分毎の運転なので、待ち時間がある。脇の売店など冷やかしながら時間をつぶしていると、「SL名古屋駅」から戻ってきた列車がホームに入ってきた。

142111074 142111063

 機関車は客車から切り離されて進み、転車台で向きを換える。このターンテーブルは人力で、二人がかりで掛け声をかけて回している。この様子は、売店の裏口から出て通路を辿ると、間近に見ることができる。

142111084 142111087 142111089

 ホームに面した線の外側に「機回し線」が設けられており、ここを通って機関車が客車の前に出る。そしてバックで近づいてきて、連結する。現在の連結器とは異なるので、ここでも人手がかかる。

142111091 142111078b 142111079b

 客車内に入ると、ロングシートが並ぶ二重屋根である。景色は見にくいが、往時汽車に乗るというだけでハレの日であったことが窺われる内装である。

 すぐに「SL東京駅」を出る。

142111090 142111097

 「SL名古屋駅」は、やはり『ごちそうさん』で、め以子が東京から大阪へ嫁いでゆく場面でロケに使われた。

 この駅は京都市電の停留所に近く、乗継ぎ利用できるようになっているが、ここらで早昼をとりたい。
 近くにある「食道楽のカフェ」に入り、「お米のオムレツバーガー」なるメニューを食する。バーガーといっても、手に持って食べるのは難しい。
 この店の窓からは、市電の線路が見え、電車の往来も楽しめる。

142111162 142111163 142111171 

 店を出て、「市電名古屋駅」で電車を迎える。
 古い電車だからトロリーポールで集電しており、「ポール回し」をしないと折返すことができない。車掌さんがポールの紐を引いて電車を半周し、ポールを架線に合わせる。

142111172 142111173

 この電車は昨年かなり大がかりなチューンナップをしたはずで、そのせいか、中も外も綺麗である。内装はさっきの客車とよく似ているが、吊革、本当の革でできた吊革が下がっているのがいい。

142111174 142111181 142111184

 さきほどの「京都七条」を経て、反対側の終点「品川灯台前」に到着すると、もう一輌の市電が奥に留置されていた。こちらの方は傷みがひどいようで、すぐには運転できそうにない。できればこちらも整備してほしいものだ。

142111187

 折返し電車に乗って、「京都七条」まで戻ってきた。ちょうど正門に向かう村営バスが通り、これと擦れ違う。

142111268

 バスの速度はごくゆっくりだから、バス停まで走って追いかけ、これに乗り込むことができた。正門までは上り坂なので、助かる。

 駆け足で乗り物だけ観たようにみえるだろうが、他の展示物もそこそこは観てきている。とりあえず、明治村の半日に堪能した。

(平成26年2月訪問)

|

« 広島電鉄のハノーバー電車と元神戸市電 | トップページ | 備後一周JRの旅 »

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/129332/61070603

この記事へのトラックバック一覧です: 明治村乗り物散策:

« 広島電鉄のハノーバー電車と元神戸市電 | トップページ | 備後一周JRの旅 »