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富山地鉄のレトロ電車

 富山で走りはじめたレトロ電車は、色合いや内装がわたしの好みなので、乗りたいと思っていた。春の休日に出かけてみた。

 時間の関係で、運転区間の全てに乗ることはできない。わたしは、丸(まる)の内(うち)電停で、大学前から来るレトロ電車を待ち受けることにした。
 サントラムと呼ばれる最新鋭のノンステップ連接車が、大学前方面へ曲がって行った。

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 続いて、目当てのレトロ電車がやって来た。
 レトロ電車が改造のベースとしたのは、昭和三十年台に製造された車輌である。今もって富山市内線の主力ではあるが、新型電車の台頭により、徐々に輌数を減らしている。しかし、一気に置き換えることもできないので、こういう改造を施して話題作りをするとともに、居住性を改善しているらしい。
 環状線へ、セントラムと呼ばれるノンステップ車が左折していくのと擦れ違うようにホームに入ってくる。新旧の車輌が行き交う過渡期にある。 

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 乗り込むと、独特の内装である。
 座席はロングシートではあるが、なかなかお洒落なデザインであり、一大特徴であるテーブルが設けられている。折り畳み式のテーブルは、広げるとかなりの大きさになる。読書や勉強、飲食にも十分使えそうだ。

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 短い乗車時間だからさすがに弁当など食べる人はいないが、向かいに坐った高校生らは、慣れた様子で勉強と読書をしている。どうも、この便を狙って乗ったようだ。
 ウッディな内装に合わせて、内壁は生成りに塗られている。運転室後ろの板も、木の温もりが活かされている。また、丸窓の下には子供が載れる踏み台があり、ここに立てば運転士の眺望を体験できる。

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 だいたいもうお分かりの方にはお分かりだろうが、この電車は水戸岡鋭治(みとおかえいじ)氏のデザインになるものである。
 水戸岡氏は、乗ってみたい、乗ってしまうといつまでも乗っていたい、そう思わせる車輌を造るのが得意である。
 ただ、輸送の実用には弱い面があり、この電車もテーブルの存在ゆえにラッシュ輸送には向かない。平日の朝夕には運行されないのである。

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 終点の南富山駅前まで乗って、短い折返し時間に車輌を観察した。レトロとモダンのあわいをうまく衝いた車輌だと分かる。
 市内線の開業百周年を記念しての運行ということで、いつまで走り続けるのか分からないが、できるだけ長く活躍してほしい電車である。

(平成26年4月乗車)

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