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2017年11月27日

急行「ぶらり横浜・鎌倉号」

 前回の大井川鐵道SL急行「かわね路」に続いて、JRの急行にも乗ってみる。
 北海道新幹線開業と引き換えに廃止された夜行急行「はまなす」を最後にJRの定期急行列車は絶滅してしまった。が、臨時列車では細々と残っているのである。
 それらの臨時急行列車は、実質的にツアー列車であるようなものも多いが、そのなかにあって、比較的乗りやすそうなのが「ぶらり横浜・鎌倉号」である。

 久しぶりに、「急行券」を駅で購入する。

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 そして休日夕方の鎌倉駅にやって来た。江ノ電もJRも、駅はかなりごった返している。江ノ電に至っては、積み残しや遅延がひどくなっていたが、JRはまだしも駅や列車のキャパシティがある。

 通常優等列車が入る線ではないので、発車案内はそっけない。7両編成と日立行という情報しかないのは、不親切とも言える。何よりわたしの気分が盛り上がらない。

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 ホームで待つ人のほとんどは、横須賀線や湘南新宿ラインの電車を待つ人である。東京方面や、総武線・東北線・高崎線方面へは直通列車で帰れるが、常磐線への直通はここからはない。これを補うための列車が「ぶらり横浜・鎌倉号」である。
 以前は、武蔵野線をぐるっと大回りして常磐線に入るルートをとる「ぶらり鎌倉号」として運転されていたが、上野東京ラインの開通により、直行できるようになった。趣味的には前者のルートの方が面白そうだが、もちろん一般客には後者が便利である。列車名に「横浜」が入ったのも、直行できることをアピールするためだろうか。通常の常磐線列車は、車輌運用の関係から、品川が直通の南限なのである。

 さて、鎌倉駅のホームには控えめに乗車位置案内が貼られている。

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 列もできているが、全車指定席だから、別段並ぶ必要もない。入ってくる列車を撮りやすそうなポイントで待つが、あまり広くないホームに観光客がどんどん上がってくるので、黄色い線からはみ出して歩く人も多く、アングルに苦心する。

 入線のアナウンスから数分じらされた後、やっと列車が姿を見せた。
 使われているのは、651系と呼ばれる、常磐線特急「ひたち」系統に充てられていた車輌だ。既に「ひたち」系は後継車輌に置き換えられ、651系は他線区に異動したが、波動輸送用に一部の車輌が勝田の車輌基地に残されている。こうした臨時列車のほか、常磐線の一部普通列車にも運用されている。「ぶらり横浜・鎌倉号」は勝田の車輌にとって数少ない優等列車運用なのである。
 この車輌にはLED式のヘッドマークが装備されているが、遺憾ながらそこは沈黙したままである。側面の方向幕も、「回送」のままでドアが開いたのは残念である。  

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 始発駅といっても、東京方面のホームは一線だけだから、定期列車の邪魔をしないよう、すぐに発車する。
 車内はリクライニングシートが並び、やはり急行というより特急の雰囲気である。もっとも、JRの急行用車輌などとうに引退しているから、これが急行だ、という概念もないのだが。

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 席は半分弱しか埋まっていない。もう少し短い編成でもいいかもしれないが、7輌固定の編成だからそのまま走らせるのだろう。グリーン車もつないでいるが、そういう需要があるのだろう。考えたら、「急行・グリーン券」というのも今やなかなか珍しい。この次はグリーン車に乗ってみるのもよさそうだ。

 列車は横須賀線と東海道線の分岐点たる大船にも停まらない。観光に特化した列車だからだろうか。戸塚では湘南電車の線路に転線する。こうして鎌倉方面から来て湘南電車の線路に入る列車は、現在ではこれだけである。ほとんどの電車は横須賀・総武線用の地下線に入るか、新宿方面に向かうかである。
 列車名に「横浜」が入るだけあって、横浜駅でも多少の乗車があったが、やっぱり半分くらいの乗車率である。乗り込んではきたが、「全車指定席の急行です」というアナウンスに、慌ててホームに降りる人もいる。

 常磐と湘南の直結、ということからすれば、品川や東京だって通過してもよさそうだし、東京駅を通過する列車となれば、それはまた稀少価値が出るはずだけれど、なぜか停車する。東京からなら「ひたち」や常磐線快速に乗れるのだが。 
 そして、東京駅ホームの発車案内は、さすがに「急行」とか列車名とかが正確に表示されている。が、やはり他の列車の表示と比べると、イレギュラーな感じはある。

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 ここからは、通常の常磐線列車と同じように進んでいく。上野にも停車すると、次は柏である。わたしは宿泊先などの都合で柏で降りることにする。こんな所で降りるのはわたしだけか、と思ったら、意外に多くの人が降りた。柏からでも、横浜・鎌倉方面への直通列車は価値があるのだろう。
 わたしの乗車区間は、JR東日本の「休日おでかけパス」の自由周遊区間にすっぽり含まれているので、その切符を求めた。以前なら、こういう乗り放題切符は、いちいち券売機で乗車券を買わなくていいのが便利だと感じていたが、ICカードの時代になってみれば、いちいち改札機に入れないといけないのが、Suicaより却って面倒である。
 この種の切符もICカードになってくれると助かる。何にしろ、この日もそうだったが、わたしは「青春18きっぷ」をはじめとする乗り放題型トクトクきっぷを所持しているのを忘れて、うっかりICカードをタッチさせてしまい、駅員さんにおずおず申し出て入場記録を抹消してもらう常習犯なのである。 

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 その柏駅に降り立って改めて列車を見てみると、側面方向幕は「臨時」に替わっている。が、ホームの発車案内は、「快速 常磐線 日立」となっていて、明らかな誤表示だ。
 これだけ継続して運転している列車なのだから、いろいろな表示をきちんと整備してほしい。趣味的でなく、実際的な意味でも、その方が親切であろう。

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(平成29年11月乗車)



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