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2006年7月30日 (日)

知識が問題なのか

 更新休止時期があったために、時事的ネタが積み残しになってつかえております。そういう記事が続いて恐縮です。

 姉歯被告の一連の問題を受けて、国土交通省が一級建築士の資格を見なおすことを検討する、と先月発表したそうなんだが。

 具体的には、全ての一級建築士に再度講習を施して知識を確認させ、試験を受け直させる、という趣旨だ。これに一級建築士たちが強く反撥しているため、実施は難航する模様だとか。他に一級建築士でないと扱えない建物の種類の基準を厳しくすることも考えてるらしい。

 あれだけ世間を騒がせた事件に対して何らかの対策をとらねばならない、少なくともとったポーズをとらないといけない。そういう事情は分かるんだが、誰がみても単なるポーズとしか思えないことをやってもなあ。官僚なんだから、もっとしたたかにやらないと。

 姉歯被告が耐震偽装のスキャンダルを起こしたのは、建築に関する知識がなかったからか? そうじゃないだろう。もっと深層構造の問題があるのに、表層をいじって事足れりとしては、世間は納得しない。試験をしてもし合格しなかった建築士は、どういう処遇になるんだ。まさか1.5級というわけでもなかろう(わたしたち助教授が准教授になれなかったらどうなるのかもよく分からん)。そこへもってきて、扱える建物の基準を厳しくしたのでは、一級建築士は試験で篩い落とされて数が減り、一級建築士でないと扱えない建物の数はぐんと増えるから、一級建築士は超多忙になるんではないか? ますます手抜きを誘発するような気がする。

 ことの深層を改善するのはなかなか報われず難しい仕事だ。しかしそれをこそ利害や収支にとらわれない役所が主導で行わねば、事態は酷くなるばかりであろう。

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