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2008年10月21日 (火)

学園祭シーズン総括

 今年のシーズンは、わたしにとっては何年かぶりにとても充実していた。

 時系列からは後先になってしまうが、まず高専祭からみていこう。

 所属校の高専祭はまる三日間にもわたって行われる。高専としては長い方だと思うが、わたしはこの方がいいと思う。露店にせよ何にせよ、三日の時間があれば、失敗→反省→発展のサイクルを十分体験できるからだ。

 もっとも、初日の午前中は球技大会が主なので、そちらに人を割かねばならず、露店はそんなに賑わわない。
 わたしはいくつかの露店に顔を出したが、なかでも低学年の時に担任したクラスが露店を出すというので、興味があった。何を売るのか直前まで知らなかったが、トーストアイスというのか、トーストを刻んだものの上にアイスクリームをかけたもの。熱と冷、カリとフワのミスマッチが舌に優しい。このクラスは、わたしが担任している頃には、自主的に露店など企画することなど思いもよらなかったのだが、進歩したものである。ユニフォームまで揃えて気合が入っている。毎日食べに来ることを約束する。その他にも、ジャズバー風にしつらえて夜にはキャンドルを配したオムライス店なども美味しかった(写真右。露店とは思えぬ雰囲気。酒瓶が並んでいるが、中身は全て水である。カウンターはペットボトルを積んで作ってあり、これがライトアップに映えて美しい。椅子は丸木である)20081017180422 20081017180409
 初日の夜、まるよしくらぶ生がカラオケコーナーに出場するというので、サブステージ前でケータイカメラをスタンバイして待っていると、スタッフがわたしに歌えと言う。別にいいけど、と言って、どういうわけかトップで歌うことになる。もちろん(?)「乙女のワルツ」である。わたしのキーは+6で、レンタルされたカラオケ機は+-5までしかキーが変わらないため、不本意な歌ではあったが、一応ひまわり隊員としてサッコナンバーを世に広めることには貢献できた。その後、くらぶ生の一人が河村隆一の何とかいう曲、続いてもう一人がなぜか鳥羽一郎の「兄弟船」を歌う。結局在籍中のくらぶメンバー全員が出演したことになる。

 二日目、土曜となると外来の客も増える。この日の圧巻はゲストによるライブ、今年のゲストはバカリズムさんである。
 バカリズムさんは、高専のことをよくご存じなかったようで、大学祭のノリでネタを用意されているように見受けた。客層に違和感があったのか、途中でステージ下のスタッフに、
「高専て、高校なの? 高校と専門学校が一緒になってる? 五年制? じゃ、五つ下と付き合ったりするわけだ。エロいね。いいシステムだね」
などと確認されていた。TVではいつもシュールなネタだけ演ってすっと引っ込むので、素のしゃべりを聞くのは新鮮だ。「官能小説」シリーズというテレビではほぼ演れないネタも披露してくれたが、名前からしてあっち系であるわけで、女子高生・家族連れがヒき気味であった(お母さんが死にそうに含み笑いしている横で子供がぽかんとしてたり)ため、途中で中止、「贈るほどでもない言葉」に切り換えとなった。これはわたしの一番好きなネタで、楽しめた。定番の「トツギーノ」でも、テレビでは演れないバージョン(これは劇画のパロディが入っているため、著作権の都合らしい)も交えてくれた。全般にバカリズムさんのギャグは、名に反して馬鹿では笑えない高度なものが多い。こうしたオープンのライブでは苦労するだろうと思う。
 続いての企画「未成年の主張」にもバカリズムさんが審査員として参加してくれ、登場のしかたからコメントまで、当意即妙のギャグで、プロ芸人らしさを見せてくださった。
 その後また例のクラスの露店でトーストアイスを食べたが、わたしなどが店に居ると、お目当ての女子高生が入って来にくいようなので、早々に退散することにする。20081017170228
 さらに来てくれと頼まれていたお化け屋敷(こういう店も初めてではないか)にも出かけるが、予約せねばならない盛況ぶりである。これもまたストーリーがよく工夫されていて面白かった。本館が使えない分、物質新棟をうまく活かしている。
 全般に今年の露店は個性的で洗煉されている。

 最終日も同様に露店、それに学科催しを覗く。機械工学科は銅のパイプを蝋燭で温めて中の水を沸騰させ推進力を生む、木切れの蒸気船が楽しかった。他にはCDと風船を用いたホバークラフトなども。もちろんロボットもある。
 そして、やはりくらぶ生も参加する吹奏楽部の演奏会もあるので、これを聴く。当地は、中学校の吹奏楽のレベルが高い地域なので、無言のプレッシャーがかかる。演出に凝らなければならないのである。練習が大変なことと思う。
 この日は、暗くなる前に退出した。「祭の終わり」は淋しくて嫌いだから、見たくないのだ。

 わたしが着任して以来、一二を争うくらい素直に楽しめた高専祭だった。工事の関係で、正門側が使えず、止むなくメインストリートに露店を並べ、サブステージも食堂横に設置したのだが、この方が店がひしめきあうことで賑わいが感じられてよいと思う。来年度以降もこうしてほしいものである。
 なお、二日目・三日目と、担任した後中退して専門学校に転進した学生と会うことができた。こういう学生も比較的拘りなく訪ねてきてくれるのが、高専の不思議な吸引力である。
 月曜日の後始末も、非常に効率的にやっていた。今年はまる一日休講という気持ちの余裕もあったのだろう。

 

 さて、プレ高専祭イベントともいうべき弁論大会である。わたしは全体講評で仕込みもりゅうりゅうの強烈なギャグ(みんなギャグばっかり覚えていて講評のなかみを全然覚えていない)をカマし、爆笑をいただいたので満足だが、各試合についてのコメントはしなかった。そこで、この場を借り、バカリズムさんに協賛して、試合を遡りながら各チームに「贈るほどでもない言葉」を贈っていこうと思う。ギャグの都合上、改行が多くなるので、ケータイでは読みにくいかもしれない。

 第5試合、「日本の死刑制度は継続するべきである」肯定側、2E。
 最優秀賞おめでとう。
 国民世論の数字を、うまく使って、聴衆を味方につけたのは、見事だった。
 ただ、覚えておいてくれ。
 被告を死刑にすること。

 それも、

 

 

 司法だ。

 

 否定側、2M。
 お疲れさま。
 死刑の代替刑といえば、誰でも終身刑を思い浮かべる。
 それなのに、敢えて反撥が予想される賠償刑を提案した大胆さは、すばらしい。
 世の中にはお金で勘定しないとしかたないこともたくさんある。
 でも、もしも君達がこの先。
 ものごとを安易にお金に換算することがあったら。

 その時は、

 

 

 

 死刑だ。

 

 第4試合、「朝食には和食をとるべきである」肯定側、2EI。
 勝利おめでとう。
 自律神経の問題まで持ち出して、和食の良さを説いたのは、なかなかのものだった。
 ただ、これだけは覚えておいてくれ。
 時間がない時の味噌汁は、

 「あさげ」より、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「生みそずい」だ。

 

 否定側、2B。
 お疲れさま。
 女子ばかりでよく戦った。
 だが、弁論大会は、クラス一丸となって戦ったチームこそが、強い。
 わたしの席はたまたま2Bのすぐ脇だった。
 2Bのみんな。

 自分のクラスの試合の時は、

 

 

 

 

 寝るな。

 

 第3試合、「携帯電話のフィルタリングは必要である」 否定側、2C。
 三年生相手に、お疲れさま。
 反駁に、いま少し具体性があるとよかった。
 それとこれだけ確認しておきたい。

 マ法のアイランドとは、

 

 

 

 

 

 

 何だ。

 

 第2試合、「自動二輪での通学を許可するべきである」肯定側、3M。
 お疲れさま。
 自動二輪より、原付が危険だということに、説得力があった。
 ただ、これに関して、最も熱いのは、

 自動二輪に最も熱いのは、

 

 

 君達の、

 

 

 

 

 担任だ。

 

 否定側、3C。
 勝利、おめでとう。
 何といっても、質疑のリズムが、このうえなく秀逸だった。
 準備も、十分だったと思う。
 ただ、一つ。
 不満を言うなら、

 

 

 事前に、

 

 

 試合の前に、

 

 

 

 

 

 

 計算しとけ。 

 

 第1試合、「合格基準点は60点が適切である」肯定側、3EI。
 お疲れさま。
 40年間60点を基準にやってきたという、
 実績を武器にしたのは、何より賢明だ。
 だが、これだけは知っておいてほしい。

 高専の歴史は、

 

 

 わが、高専の歴史は、

 

 

 

 

 

 

 

 

 43年だ。

 

 否定側、3B。
 勝利おめでとう。
 特攻隊を思わせる、鉢巻きと日の丸、勇ましかった。
 反駁のパフォーマンスは、聴衆の心を摑んだ。
 さすがくらぶ生だ。
 だが、特攻隊や日の丸というものは、
 人によって、
 必ずしも愉快な気持ちにはならない。
 それを考えて欲しい。
 そして、これだけは、覚えておいてくれ。

 

 特攻隊は、

 

 

 

 

 特攻隊と、いうものは、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 自爆する。

 

 以上だ。みんな、来年も、頑張ってくれ。

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