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2009年4月23日 (木)

清水→草なぎ→静岡

 ワイドショーの関心は、すっかり草彅剛さん逮捕に移っているけれど、わたしは清水由貴子さんの訃報を消化しきれずにいる。
 亡くなったこともそうだが、お母さんの介護のために芸能界を引退していたことも、初めて知った。そして、人生の幕引きにはもちろん早すぎる年齢にも、ひとごとでない感をもった。

 わたしたちの世代にとっては、清水さんはとても印象に残るタレントの一人である。そして、サッコさんともちょっと重なるところがあるのだ。

 清水さんは、サッコさんよりやや年下ということになる。デビューも少し遅い。だが、歌唱力がウリのアイドルとして、才色兼ね備えていたところは共通している。デビュー曲(「ひまわり娘」と「お元気ですか」)の曲調も似ている。それもそのはずで、清水さんもサッコさんと同じく、アイドル時代の曲の多くが阿久悠・三木たかしコンビによるものなのである。
 そして、サッコさんが、花の中三トリオ、それに実力派というキャラが重なる岩崎宏美さんらと同時期に活躍したため、トップアイドルとは言い難い位置づけであったのと同じく、清水さんも、トップアイドルのピンク・レディーや、実力派の高田みづえさんの活躍の影にあって、やや地味な印象のあるアイドルだった。
 そして清水さんとサッコさんとは個人的にもおつきあいがあり、一緒に忘年会で盛り上がるほどの仲だったそうである。サッコさんもとまどい悲しんでおられることと思う。
 (サッコ彩図にある旧サッコからのメッセージアーカイブに、清水さんと一緒の写真がある。2004年12月4日の項参照。この頃既にお母さんの介護に精を出しておられたのだろう)

 ただ、『欽ちゃんのドンとやってみよう!!』にゲスト出演して「明日草」を歌っている時、萩本欽一さんが急に清水さんの前に出て、顔を見合わせて一緒に歌の振りをして見せたのが、記憶に残っている。萩本さんはあんまりそういうことをする人ではなかったから、意外だったのだ。
 そう思っていると、萩本さんが出演するドラマやバラエティーに、清水さんがレギュラーで出るようになった。やっぱり萩本さんは清水さんが気に入ったんだなあ、と思った(それを言うと、草彅剛さんもSMAP結成前、萩本さんの番組のレギュラーだったことがある。萩本さんの心労も察して余りある)。
 バラエティーでは、「売れなくなって歌う機会を失ったアイドル」というキャラを与えられて、自虐的なギャグも連発していた清水さんだが、たまに歌う機会があると、とても楽しそうだった。番組の企画ものとして、小西博之さんとのデュエット曲も出したが、これを歌う時も、コミックソングなのに、しっかりと音程をとって歌っていた。ほんとうに歌が好きだったんだろう。

 その後は女優として活躍し、NHK連続テレビ小説『春よ、来い』では、前半と後半とでキャラも全く異なる別の役で出演され、芸域の広さを見せてくれた。
 が、それから暫くして、清水さんをテレビで見かけることは少なくなっていった。介護というのはそれほどにきついことなのだろう。

 わたしも清水さんとそれほど違わない歳だし、後期高齢者の両親を抱えている。いや、抱えている、という言い方はおこがましい。未だに心配をかけ続けているのはわたしのほうだからだ。その方が幸せなのかもしれないが、両親だって歳を考えれば、いつ何があるか分かったものではなく、そうなった時には一人っ子のわたしが、何がしかのことをしなければならない。と言っても、離れた土地に暮らしていて何ができるのかも分からない。とまどいは常にある。
 実際に介護に毎日あたっていた清水さんの心の負担など、推し量りようもないのだが、誰かに助けを求めることはできなかったのか、と思う。が、自分がそうなっても、誰かに頼る気になるかどうか、疑問だ。

 それと、やはりサッコさんとひき比べてしまうのだ。
 わたしたちは、こうしてサッコさんを追っかけている。それがどれほど幸運なことであるかに、今気づかされている。
 清水さんにも、今も清水さんを慕い、清水さんの歌を評価する根強いファンはいることだろう。そして、いつの日かどんなステージででもいいから、清水さんがもう一度歌ってくれることを待ち続けていたことだろう。その方たちの思いはいかばかりであろうか。
 歌手が復帰するには、復帰する場所があることはもちろんだが、歌手自身の身辺が歌える環境にあること、歌手自身も健康であることが必要だ。そして、ファン自身の健康も。それらが揃うことは、決してあたりまえのことではなかったのだ。
 幸い、サッコさんは次々と仕事の幅を拡げつつあるし、お元気だし、お母様もパワフルだ。これは感謝しないといけないことだ。

 清水さんにも、そのファンの方にも、どんな言葉をおかけしていいか分からない。健康と命の重さを思うばかりだ。
 清水さん、可愛い歌と楽しいお芝居で楽しませてくれて、ありがとう。

 で、タイトルは、東海道本線の駅順である。清水の次が草薙(くさなぎ。日本武尊の草薙剣伝説に因む地名)、東静岡、そして静岡。もう哀しいニュースはたくさん。静かな芸能界になってほしいものだ。  

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