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2010年4月29日 (木)

小浜グルメ(2)

 前回の夏に続き、秋にも小浜の「酔月」を訪れた。
 季節ごとの限定メニューがどう変化しているか、また、焼き鯖を用いたメニューも気になる。

 
 秋に入っても、お馴染みの臨時快速電車は運転が継続しており(11月上旬まで)、この日もやはり席は埋まっていた。

 小浜に着いてすぐ、レンタサイクルを借りて「酔月」に向かう。すっかり道を覚えてしまった。前と同じお姐さんが迎えてくれる。

 
 夏には「ひまわり弁当」の名であった限定15食メニューは、「お月見弁当」に名が変わっていた。が、写真を見たところ、「ひまわり弁当」と特に変わったところが見あたらない。わたしに見分けるだけの器量がないのかもしれないが、どこが季節の味覚なのか、ちょっと書いておいてくれるとありがたいと思う。

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 では、焼き鯖の定食を注文してみることにする。小浜といえば浜焼き鯖、となるわけだが、だいたいスーパーなどでは焼き鯖を一切れずつ売っていて、それで十分おかずになる。鯖まるごと一匹というのは相当な食べでがあるのではないか、と思う。
 そういう客の懸念を見透かしてか、焼き鯖の定食は二種類用意されている。主菜の鯖がまるごと一匹なのが「草々の膳」、半身なのが「若狭の膳」である。
 これは、『ちりとてちん』のなかで、草々が初めて小浜を訪れた時、和田家の縁側で「魚屋食堂」の焼き鯖を一匹平らげたこと、及び、結婚後の草々喜代美が、正典と喧嘩して家出中の糸子を呼び戻すため、一匹の焼き鯖を半分ずつ食べて仲のいいところを見せつけようとしたこと、この二つのエピソードに因んだ命名である。
 わたしはまるごと一匹は持て余しそうなので、「若狭の膳」を選んだ。注文を受けてから焼きはじめるので、少々時間がかかる、とお姐さんがすまなそうに言う。老舗の鰻屋のように、プライドをもっている。一般的には下魚とも見做される鯖を、大切に扱っているのが好ましい。

 
 前回は目に留まらなかったが、一階の隅には、階段棚がしつらえられている。ここを昇って階上の座敷に行くわけである。わたしは一人だから下だが。

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 いよいよ膳が運ばれてきた。きんぴらと漬物と冷しうどん、そしてご飯が載っている。が、鯖がない。もう少しで焼けるので、いま暫く待ってほしい、と言う。どこまでも勿体ぶってくれる。
 やっと鯖が来た。半身と言うから、片側が出てくるのかと思ったら、頭と尾とに分割するのだった。頭が当たるか尾が当たるかで、気分が違ってきそうであるが、わたしのは頭だった。
 焼きたての鯖は油がのっているのにしつこくはなく、身も骨からほろりとはがれる。どんどん箸が進む。もちろん旨い。こんなことなら「草々の膳」にするのだった。 

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 お吸い物がなく冷しうどんなのもどうかと思ったが、これもまた期待をいい方に裏切られた。ついでに出すようなレベルのうどんではなく、非常に美味であった。欲を言うなら、『ちりとてちん』記念と銘打つのであれば、やはりうどんより越前おろしそばを添えてほしかった。が、あくまでここは若狭であって越前ではない、ということなのだろうか。

 
 やや欲求不満だった前回と異なり、今回は全き満足が得られた。次回はぜひ「草々の膳」に挑戦しよう。

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(↓解題本『『ちりとてちん』に救われた命』は、平成26年末をもって、書店・Webでの販売を終了します)  
『ちりとてちん』に救われた命
  

 

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