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2010年5月 6日 (木)

京風看板の陣

 京都の景観保護のため、チェーン店などの看板にも標準と異なるものがある、ということは、次第に知られてきている。

 これの一番有名なものは、「茶色のマクドナルド」であろう。京都旧市街にあるマクドナルドは、看板がシンボルカラーの赤ではなく、茶色なのである。これは街並みが派手になりすぎないように、という配慮らしい。
 写真では、ご覧のように赤と茶色の違いがちょっと分かりにくくはあるが、肉眼で見ればはっきりするほどの色あいの違いがある。

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右側の店は、ロゴの下の太い棒は赤だが、右上の小さい電照看板は茶色になっており、折衷型だ。

 
 さて、わたしはこういう特別仕様の看板には、当初批判的であった。景観に配慮するといっても、地色をちょっと変えたくらいでそう大きな影響があるわけではない。現に上の例でも、派手な黄色のMマークはそのままである。これなど、地色が茶色になった方が却って色あいが鮮明というくらいのものだ。
 景観のことをほんとうに考えるなら、自チェーンの店が街並みにそぐわないという判断をした時点で、出店しない、という選択をするべきだ、と考えていた。
 今でも基本的にはそう思っているのだが、同様の事例を京都市内で幾つも目にするうち、だんだんと面白くなってきた。チェーンごとの考え方の違いなども見えてくるからである。

 
 同じくハンバーガーチェーンであるモスバーガーは、地色と字色とを逆転させている。

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これなども、本来の緑地の方がシックなのでは、という気がしないでもないし、むしろその緑を抹茶色にでもした方がよかったのに、と思う。

 要するに、各チェーン店としても、半ば面白がって京都の店の看板を変えているのではないか、と思われるのである。どうすれば自チェーンの看板をそれらしくつくれるか、ちょっとした提案をして、また景観に配慮してますよ、というポーズをアピールもできるし、話題性もあるわけである。

 牛丼のチェーン店にも同様の例が見られる。

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この二つの店は、商売上はかなり峻烈な争いをしていることと察せられるが、看板の京都仕様のつくり方は仲良く同じである。派手なオレンジや黄色の部分を通常より細くしている。
 これらも、細くしたからとて華美さがそんなに減殺されているわけではない。話題性である。

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 「すき家」もこのとおり、通常よりくすんだ色の看板を総身にまとっている。

 
 飲食店の他、よく注目されるのがコンビニである。
 コンビニについては、大概看板に複数の色付き横線が入っているが、この線を細めにする、というパターンが多い。

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最後のデイリーヤマザキは、ほんの気持ち細いだけのようだが、この店はもう一パターンあって、やはり赤色が茶色にアレンジされている店もあるのである。

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 ま、これらを見ると、まさに面白半分としか思えないのである。どの色をどうしないといけない、という確たる基準があるようにも見えない。わたしも、よくやるよ、と面白がっているところだ。何にしろ、同じ場所でも京都仕様にしている店とそうでない店があったりもする。

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 手前のSHOP99、その次のマクドナルド、その向こうのなか卯、いずれも京都特別仕様(なか卯は地色と字色が逆転)となっているが、そのさらに向こうのセブンイレブンは、通常の看板であった。各店が自主的な基準で京都仕様にするかどうか決めているらしい。
 どうせやるならこれくらいやってほしい。

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決してモノクロ写真や色に手を加えたものではない。おなじみのカラーを放棄して街の雰囲気に合わせている。ここまでの覚悟なら、あっぱれと好感がもてる。

 この他、大原・高野方面に行くと、看板は通常のものでも、建物の造りが和風、というコンビニを散見する。

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 ちょっと看板が似合ってない感じもする。
 ただFamily Martは、わたしの見た範囲では、京都市内で看板のアレンジは行っていない。それはそれで一つの見識だと思う。
 ただし、全く自店のカラーを譲らない、というわけではないようで、京都でなく飛騨の高山にはこのような店もあった。先のローソンやセブンイレブンと同様の思い切った例で、これまたよい。

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 まあこういうのを見てまわるのも京都散策の楽しみのうちだ。
 この他、ケータイ店やガソリンスタンドなどにも、同様の例がみられると聞いた。あまりわたしが興味のない店なので、アンテナに引っかからなかったが、そういうのも探してみると面白かろう。

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