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2010年10月 5日 (火)

注意書きつっこみ(2)~ 平仮名社名だったばかりに

 刊行物に書いてある文字を写真に撮って公開するのは、あんまりよろしくはないのだが、二十年も前の、月刊誌のバックナンバーとあれば、まあお許しいただくことにしよう。それに、単なる注意書きなので、著作権がどうのというほどのこともなかろう。

 石川県能登地方の第三セクター鉄道である、のと鉄道 が開業した頃の『交通公社の時刻表』(←懐かしい名前だなあ)の該当ページには、こんな註記があった。
 わたしでも一読して「え?」と首をひねったほどだから、鉄道マニアでない人が見ても、意味がとれなかったのではないかと思う。

 考えてみれば、のと鉄道 は、旧国鉄能登線を転換したものだったので、現在(七尾~穴水)とは全く異なる営業区間(のと穴水~蛸島)で開業したのである。

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JR穴水とのと鉄道のと穴水は隣接駅です

 とあるのだが、解読できただろうか。のと鉄道 が平仮名社名でなかったら、そしてせめて という助詞に使われる仮名でなかったら、こんなに分かりにくい文にはならなかったのだが。
 あくまで文法的には間違っておらず、JRと のと鉄道 は乗継ぎできますよ、と親切のつもりで註記を入れたのだろう。しかし恐らく多くの読者にとって、わけの分からない文になってしまった。

 このことは読者からの指摘があったのだろう、その二年後の『JTB時刻表』(←誌名がその間に替わっている)では、こうなっている。

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JR穴水と、のと鉄道のと穴水は隣接駅です。

 読点一つで、かなり分かりやすくなった。この後さらに、それぞれの駅名をカギカッコで括った文に替わったように記憶しているのだが、現物が手許にない。

 なお、現在は穴水まで来ていたJR線も のと鉄道 に移管されて、のと穴水駅も穴水に改称された。

※ このカテゴリーの記事のように、まるよしの楽しい日本語の話を満載した本、ぜひお手に取ってお読みくださいね。

 『まるごと とれたて 日本語談義 -ラジオ番組『高専ライブ』で語ることばの話-』
 桐島周 2016 勝木書店 定価1500円(税込)
 
ISBN: 978-4-906485-09-3 
 (桐島周は、まるよしのペンネームです)

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  http://www.katsuki-books.jp/ (書籍検索から)
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