チェーンメールを初めてもらった
担任なんてすると、いろいろ面白いことがある。
昔ながらに、緊急連絡網を一応は作るけれど、近年は実際の連絡に緊急連絡網なんて使ったためしがない。一斉に学生のケータイにメールを流して終わりである。
そういうことで、クラスの学生らとメールアドレスを交換したのだが、早速一人の学生から「こんなメールが来たので、ご協力お願いします」とメールが送られてきた。
引用されている文面を見ると。
『世界の果てまでイッテQ!』で、メールが世界の国々どこまでつながるか実験中で、これがそのメールだ。このメールを10人に転送してほしい。
という主旨であった。
分かる人には分かると思うが、これはかなり典型的なチェーンメールである。以前は『鉄腕DASH』の名を使ったものがよくあったと思うが、今はこの番組も使われているようだ。
しかも、文末には、
この結果は6月14日放送です。
絶対止めないでね!
お願いします。
チェーンメールじゃないよ
と付け加えられている。
四月は、ケータイ(スマホ)を買ってもらったばかりでWebに慣れていない高校一年生の手でこの種のメールが蔓延しやすい時期だ、と聞いたことがある。わたしなど、専門家ではないにしても、Webに常に触れて仕事などしているから、その程度の知識はあるが、何でももの珍しい時期は、信じてしまうらしい。
普通は学生の間で回るものだろうが、まだメアド交換した友達も少なかったりして、電話帳にあったわたしのアドレスにまで送ってきた、というものらしい。送ってきたのは一人だが、当然クラス内で相当回っている、と推測される。
こんな内容は嘘だ。こんなメールが増殖することでサーバの負荷が増し、本当に大切なメールが遅延するなど、社会全体に迷惑がかかる。他人に回すのは絶対にやめよ(既に回してしまった人は、それ以上回すな)。
自分で止めるのが不安なら、わたしに送れ。わたしが止める。
という主旨のメールをクラス全員に送った。なぜチェーンメールが有害か、というのはわたしの理解である。間違っていたらご教示いただきたい。
また、チェーンメールと見きわめる観点として、
- 番組の企画としてやっているのなら、番組のホームページにその企画に関する説明や協力依頼の文章が載っているはずだ。
- テレビ局という公企業が一般向けに送っているメールなら、会社のアドレスや責任者の名前が明記してあるはずだ。
- だいたい、どこまでメールがつながったか、どうやって調べるのか。
- テレビ番組の名を借りて信用させる、というのは、チェーンメールの古典的な手口だ。
- まともなメールに、「チェーンメールじゃないよ」などとわざわざ書かない。上の1と2で検証できるからだ。それに、●人に回すよう要請している時点で、チェーンメールなのだ。
という主旨も示しておいた。これも自信はないが、学生たちよりは見識があると思う。
なお、日本テレビ彩図の中にある『世界の果てまでイッテQ』公式彩図トップページの下の方には、チェーンメールに関する注意書きがある。
http://www.ntv.co.jp/q/
くれぐれもノせられませんように。
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