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2013年1月18日 (金)

くらぶ年末総会 2012

 昨年はわたしが喉を痛めていたためカラオケを省略したが、今回はきちんとカラオケから。
 乙男が、年末休みで学校が閉まっているのに、集合場所を勘違いして研究室に向かう、という彼らしいボケぶりを早速発揮してくれ、前途多難である。
 拙宅に来たのは、海保と留学帰りだが、「留学帰り」などという、過去に拘泥するような渾名もそろそろどうかと思うので、今年からは「ライブディレクター」と呼ぶことにしよう。学校でやってるラジオ放送とかバンドライブとか、何か表現する活動が好きなようで、そういうものの企画書を持ってきたりするのである。
 とにかくわたしを入れて四人がカラオケ屋に集う(まるよしの歌唱記録は稿末に記す)。

 カラオケの後、今回は乙男に買出しを頼み、後進(ライブディレクター)の育成も託す。わたしは海保と一緒に先に家に戻り、食事会から参加のメンバーを待つこととする。

 次第に集まってきて、十九時前に乾杯する。この日の宴は、なんと懺悔から始まった。

 一時期すっかり雲隠れしていた(SNSでわたしとの接触を拒否し、一時はメールも不通であった)メンバーが、その無沙汰を詫びたのである。単に不精でそうしていたのではなく、それはわたしへの「反抗期」だったのだと言う。
 このへんはわたしも複雑なところで、会員が歳をとって成長していくに連れ、わたしも対応を徐々に変えていくわけだが、その配慮を正確に個々人の成熟度に合致させることなど至難である。結果、わたしの言動が、申し訳なくも当該会員の自立心やプライドの高まり具合とぶつかってしまう。そうしてわたしへの反抗期となるのである。
 わたしからの働きかけを無視し、またわたしを拒絶し、そうすることでわたしより優位に立った気になるのは、他の教え子にもみられがちなのだが、まるよしくらぶではそれまでの付き合いが緊密である分、より際立ったかたちで反抗期が現れてしまうのだろう。わたし自身がくらぶ生らから多くを得ている以上、そのような反抗期にもわたしは付き合わねばならないと思っている。
 彼は、わたしへの立腹や拗ねが自分の側の誤解に基づいていたことを分かってくれ、今この総会に戻ってくれた。全員が集まる前にも時間はあったのに、わざわざ乾杯後に事情を自ら説明して、後輩らの前で深々頭を下げる(彼が今回の参加者で最年長なのである)のには、覚悟が要ったと思うし、それが誠意の表現でもあると思われる。土産物も目一杯抱えて来ている。

 そういう詫びをされると、他の者にも言及せねばならない。この年、わたしの呼びかけをシカトしておいて、当てつけのようなmixi日記を公開した者にも相当な厭味を言ったうえで、他に今年中に謝っておく必要のある者があれば今のうちに、と促す。
 二、三の小さな謝罪を経てやっと宴に入る。恨みっこなしでよかろう。Webなどを通じて怒りや苛立ちが募っていたことも、直接顔を合わせて思いをぶつけ合えば、蟠りも解けるものである。
 世の中には不完全な男と不完全な女しかいない、とトルストイは言ったが、ここにも不完全な人間ばかりがいる。もちろん、わたしも含めてだ。

 さて、前・越後の縮緬支店長は、郷里に戻ってきて、家業でもある食堂の給仕をやっている。これが天職ではなく、いずれ専門を活かした職に転じようと画策はしているらしい。が、今のところは給仕だ。
 その給仕が、「とと合わせ」を持参しており、やりたそうな顔をでうずうずしている。「とと合わせ」は、わたしが先般各メンバーに誕生祝いとして贈ったもので、魚の名前と説明と、二つの札を合わせる、つまり神経衰弱のようにして遊ぶカードゲームである。それを一人では遊べないので、と持ってきたのである。そういう事情はどの会員も同じなのだが、持ってきてしまうのが彼である。読み残しの空気が今回も滞留しはじめる。
 しかし、ここのメンバーはそれほど優しくもないので、彼がやりたそうだからといって、すぐにやろうとはならない。だいたい焼肉のためのホットプレートから寿司桶からテーブルに溢れているから、かるたなんてやろうと思ってもなかなかできないのだ。

 近況報告から将来の展望、政局や世相、そして噂話など、話題は偏ることなく話がほころぶ。いろいろな立場の者が揃っているし、珍しく五学科の出身(または在籍)者が全部いるのである。情報交換としても十分だし、個性もぶつかり合うようでいて噛み合っている。
 メンバーら自身の過去の話も蒸し返されたりするのは、本人には恥ずかしいことだが、まるよしくらぶの所以であるから外せない。
 水戸支社長が専攻科生時代に作って公開し、諸事情から処分の対象にまでなった動画(処分の理由は動画の内容でなく作成の過程にある。念のため)が、今でも公開されていてけっこうアクセスされているというので、これを給仕のi-padで上映・観賞する。これがまたこの場にぴったりフィットするネタで、爆笑の連続となる。ゲーム画面をパロディにした実写動画なのだが、わたしは元ネタが分からない。が、メンバーらの世代なら誰にでもギャグが分かるらしい。
 こんな古傷まで抉られて業火に炙られだにするのだが、本人はそれほど嫌がっていない様子だ。真面目な内容の逸話もあり、茨城にいるだけに、東日本大震災の日のエピソードは、かなり胸に迫ってくるものがある。

 そんなことをしているうち、参加を保留していた、正統オタクと従来呼んでいたメンバーが、仕事が一段落したから、と遅れてやって来る。彼の好物であるチャーハンと唐揚げを用意してテーブルに追加する。
 正統オタクという渾名もちょっとそぐわなくなってきた。あの動画を観せられてしまえば、水戸支社長の方がオタク度が分厚い。プログラマーとしての腕が確かで、その道で生きていこうとしているらしいので、先行してプログラマーと呼ぶことにする(次第に、『太陽にほえろ!』の刑事の通称のようになってきた)。学業は半ばだが、もう戻る気はないと言う。こんなところは、進路が典型的でないまるよしくらぶの伝統を守っている。既にその方面のバイトなどして、学生らしからぬ生活をしているのだが、そのなかでも時間を空けてここに参加してくれるのが、嬉しい。
 プログラマーが、隠れた伝説として知っていた先輩の行状について、実はそれが目の前にいるメンバーの話だったことに気づいたり、楽しい世代間交流が続く。表現好きなライブにして、いつもより口数が少なめである。多彩な先輩に圧倒されているようだ。

 さて、プログラマーにわたしも含めると、参加者は八人にもなった。給仕のタイムリミットも迫ってくる(なぜいつも、既にいい大人である彼がそんなに早く帰らねばならないのかは、よく分からない)。テーブルもちょっと狭くなったので、畳の部屋に全員移り、いよいよ「とと合わせ」をやることにする。12z302261 12z302272
 トランプやかるたと勝手が違うところもあるが、要領をつかめば面白い。しかし、一般的な神経衰弱と異なるのは、「ブラックカード」なるジョーカーのようなカードをめくってしまうと、散らしたカードをシャッフルしなければならないルールなのである。つまり、それまでに記憶した位置情報は水泡に帰するわけで、引き当てた者は怨嗟の的となる。
 残りカードが少なくなるほどブラックカードが出る率も上がるので、なかなか終わらない。そのなか、乙男はなかなかの記憶力と機転を発揮して優勝した。わたしは多くもなく少なくもなかった。
 ここで、プログラマーと、気の済んだ給仕が相次いで離脱し、帰って行く。

 夜が更けるとともに話もディープになっていくのもいつものことで、だんだん書けないような話にもなっていく。
 わたしが時間を気にする必要がなくなったので、気は楽である。それでも、真夜中を少し回ったところで、現役生の乙男とライブが帰る。
 残ったメンバーは、エンドレスの会話に突入するが、茨城支社長は委細かまわず疲れてくると横になるし、わたしもそろそろ眠気が出てくるので、時々休憩させてもらう。だが、いつまで経っても口は減らない。 
 喋り尽くして解散したのは朝の六時過ぎだった。

 さて、この日欠席した、かの九州萌え萌え支店長たる非文化少年は、欠席の理由を「参加者が多くて部屋に坐れないと思ったので遠慮した」と後に説明した。わけが分からない。
 彼は年明けの3日に年始にやって来た。博多で最近流行っているというパイは美味であった。彼は年末総会をやっている間、金沢で泣いていたそうだ。理由はこれまたとてもここには書けないが、普段からの彼を知っている者なら、さもありなん、と思うだろう。
 せっかく来たのに、彼の誕生祝いを渡すのを忘れた。

まるよしの歌唱記録

「青い鳥逃げても」伊藤咲子 +6(オクターブ下げ) … 先日のサッコクリスマスライブ後のカラオケで歌った曲を発声練習代わりに。しかしあんまり今日は声の調子がよくない。
「かもめが翔んだ日」渡辺真知子 +6(オクターブ下げ) … 上に同じ。
「いい娘に逢ったらドキッ」伊藤咲子 +4(オクターブ下げ) … クリスマスライブで聴いたので歌ってみたくなった。キーはこれでちょうどよかった。科白は自分で。
「天然色の化石 2006」さだまさし
-3 … 「天然色の化石」はさださんの曲では最も好きな曲の一つで、スケール最大のラブソングなのだが、初めて2006バージョンで歌った。が、これがバラードになっていて、あんまり迫力がない。オリジナルバージョンの方がよろしい。
「木枯しの二人」伊藤咲子
+6(オクターブ下げ) … 季節感がぴったりのサッコソング。ここでちょっと声が急に不安定になる。気持ちよくビブラートがかからない。
「愛の嵐」山口百恵
+5(オクターブ下げ) … キマるとかなり気持ちいい曲なのだが、いま一つ。
「Happy Birthday」さだまさし -2 … ライブディレクターの誕生日から間もなくだったので歌ってみたが、サビで急にトーンが高くなるところが聴かせどころなので思い切って-2にしたせいで、最後の方声が出なくなった。大胆な歌詞の誕生日ソングである。
「わが人生に悔いなし」石原裕次郎 0 … 時間が余ったので、最後に短くしっとりした曲を。

 この他、乙男がサッコナンバーをマスターしたというので、「ひまわり娘」乙女のワルツ」を聴かせてもらい、わたしはコーラスなどつける。歌詞のこころをよく分かった歌唱だったので、安心する。

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