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2013年2月17日 (日)

指その後(9)~ 義指三代めになる

 去年の夏は、また義肢製作所に出かけた。
 前回の義指を作ってから二年ほどが経過し、二代めの義指にもちょっと傷みが出てきたので、また作りなおしてもらうことにしたのだ。

(指切断事故・義指関連の記事は、概ねこの「傷病と生き方」カテゴリーに所属しています。まとめてお読みになりたい方は、カテゴリーページをご覧ください。記事最下段・右サイドから)

 最初は一年ごとに作りなおしてもらおうかと思っていたのだが、その必要もないようだ。
 初代の義指は一組しかなかったので、大事に大事に一年使った。しかし、二年前の二代めは、仮合わせ用と完成品と二組とももらうことができた。仮合わせといってもそれなりにきちんと型に合わせて作っているから、ちゃんと実用になる。
 それで、初代を自宅用、二代め仮合わせを職場用、二代め完成品はよそいき用として、ここぞという時に着用する、というふうに使い分けてきた。三組を使い分けたので、二年間持ち続けることができた。

 そして今回、また延べ二日間の作業で、三代め義指ができた。今回は二代めの時の型を流用しているので、型取りの費用はかからない(まあかかったとしても労災なのでわたしが負担することはないが)。前回同様、中指を少し曲げた状態で作ってもらった。
 今回は、わたしの目の前で彩色の作業をやって見せてくれた。パレット代わりの紙の上で各色塗料を少量ずつ爪楊枝の先で混ぜ合わせて、義指に塗っていく。実際の指の色と見比べながら、違和感のないように、非常に細かい色調を整えてくれるのだ。皮膚の色を塗るのに要りそうにない青の塗料なども拡げられたのだが、これは静脈の表現に必要なのである。

 そうやって着色した指を焼き入れ、できあがったのを装着してみては、また塗り直す。わたしなどには見分けがつかないほどの色の違いなのだが、プロの眼とこだわりは確かである。
 芸術と技術とが止揚したものづくりの現場に立ち会う昂奮が、待ち時間を短く感じさせる。 

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 着けてみると、やはり二年間使い込んだものよりは、フィット感がいい。

 そういうことで、二代め完成品は職場用に転用、今回三代めの仮合わせを自宅用とし、完成品をよそいきとした。二代め仮合わせは予備として自宅に保管する。
 そうなると、下の写真にある初代義指は、とうとうお役御免である。中指がまっすぐなものなので、使い勝手も悪かったからしかたないのだが、初めての義指には思い出もあり感謝の念もある。
 歴代手袋たちと同じように、保存しておくことにしよう。

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