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2025年3月 1日 (土)

長島湯あみの島 2025年冬五日め

 いろんな事情があって、あんまりライブに出かけることもできない。それで、このブログの更新もたまにしかできないのだが、ともかく今回行って来たので、久しぶりの更新としよう。

 

 サッコさんは、定期的に三重県の長島温泉「湯あみの島」という入浴施設で、歌謡ショーを行っている。住んでいる関西から長島は、遠すぎはしないが、近くもない。日帰りするには忙しい。が、前後の予定などから、どうしても日帰りになる。とんぼ返りしないといけないのだ。
 一昨年の七月にも来たので、道順は慣れている。

 

 長島温泉でバスを降りると、もう気分を盛り上げてくれる。

 

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 バスターミナルに、もうこんな看板が掲げられているのだ。もちろん施設のあちこちにもサッコさんの顔がある。サッコさんは、指名手配みたい、と言っていたが。
 15時30分開始の回をめがけて入場、靴を預けた。今日は館内で何も消費する気はないので、大広間に直行した。

 

 長島の幹事的なお立場を買って出ている、同い年のひまわり隊員さんが、いつもみんなの席を前の方に取ってくださっている。ぎりぎりに着くわたしの分も、確保してくださっていて、ありがたく坐る。
 周囲には隊員が集結していて、多くの人は昼の部から続けての鑑賞だ。知った顔も見えるのだが、これだけライブをさぼっていると、存じ上げない方の方が多い。それだけ応援する人の層が厚くなっている。喜ぶべきことだろう。

 

 わたしのサッコ追っかけ歴は、サッコさんの歌手デビュー三十周年記念コンサートが最初で、ひまわり隊には2006年越谷でのバースデイから参加しているから、ざっと二十年に及ぶ。
 あの当時は、人数も限られていたので、人の名前と顔を覚えるのが苦手なわたしも、たいてい認識できた。かつては福井支部長もやっていて、職場の個室にそういう掲示もしていたが、遠い日のこととなった。今は神戸に移り住んだが、兵庫支部長がいるのかいないのか、どなたなのかは定かでない。もとよりそんなにかっちりした組織でもない。

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 幹事さんは愛知支部長だったと思うが、この方に、幾人かの隊員に紹介していただいたりした。
 幕が上がる前とか公演と公演の間合いとかに、隊員同士でだらだらしゃべるのも、ライブ鑑賞の醍醐味なのだが、それをする余裕がないのは残念だ。落ち着く暇もなく、ライブは始まった。

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 この回のサッコさんは、紅色一色のロングドレス。大人のサッコさんを包むには、ふさわしい色だろう。「ひまわり娘」を歌いながらの登場である。
 隊員ではないと思うのだが、大きなひまわりを揺らす一団がある。サッコさんがここに馴染みきっている証だ。
 続いて「きみ可愛いね」「木枯しの二人」と、アイドル時代のシングルヒット曲が続く。この二曲のサビで、チャン、チャチャン、という手の打ち方を、隊員にけっこう広めたのを思い出すが、今も定着しているのは嬉しい。そして、サッコさんの歌声は、以前よりも抑制がきいてまろみが出てきたなあ、と思う。アイドル曲の歌詞の内容や曲調にかかわらず、成熟を感じさせる響きなのだ。いや、成熟した女のなかにも、少女は棲んでいる、という方が正しいのかもしれない。

 

 では、サッコさんのあの、かーんと気持ちよいまでの大音声とマイク泳ぎの技は、もう見られないのか、というと、そんなことはない。
 次のカバーメドレーで、余すことなくパワーが発揮された。そのなかの「黒百合の歌」がそれである。連続するシャウトの凄烈さには、唖然として見つめるばかりの客が多い。やっぱりこれがないとサッコライブじゃない、という気がする。たいしたもんだなあ、というつぶやきが漏れ聞こえる。前後を「リンゴの歌」「涙の谷間に太陽を」というさわやか系の曲に挟まれて、そのコントラストが鮮やかでもある。「黒百合の歌」を生で聴くのは、新冠ふるさとまつり以来だと思う。よかった。

 

 そして、最新曲の「衣ずれの海」(作詞:松井五郎)である。サッコさん自身プッシュしようとしている曲のようで、今回、六日間二公演ずつの曲目を全て違えているなかで、この曲だけは必ず入っているのである。

 接吻の/止め方も/よくわからずに
 身を投げた/その腕に/時が打ち寄せる

 こういった、五音基調の歌詞は、わたしの好みだ。五音を重ねる歌詞の歌というと、「秋桜」(山口百恵 作詩:さだまさし)、「学生街の喫茶店」(ガロ 作詞:山路道夫)などがある。
 この「衣ずれの海」の五音運びは、「無言坂」(香西かおり 作詞:市川睦月)に通じるものを感じた。そして今日のドレスの赤は、この曲の情念にこそ似合う。

 

 ライブも終盤になる。ここで「乙女のワルツ」をやっぱりまろやかに。
 ラストは「いい娘に逢ったらドキッ」で、これでアイドル時代の五大ヒット曲が網羅され、わたしも大いなる満足。いつの間にか、台詞部分は隊員が言うことになっているらしい。「ドキドキ」「ドキッと」も隊員が声を合わせる。なんだか、隊員で連れ立ってカラオケに行ったときのノリが、ライブに侵犯しているかのようだ。知らない一般の方が聞くと、これらの掛け声は単にファンクラブのコールと思われるかもしれない。元々曲に入っている、と知ったら驚かれそうだ。ソケースロックでライブがある際には、個性的な台詞回しが聞けることだろう。
 カバー曲も含め、わたしにとっては最高の曲目の回に当たって、幸運だった。

 

 ふれあいタイムを待つ間、久しぶりに袖を通したひまわり隊の法被、その姿を写してもらった。

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 できたら、朝ドラ『おむすび』のナベベがやっていたアゲポーズをしたかったが、どんなポーズだったか忘れた。

 

 この時、なん人かの一般の方に、サッコさんについて、あるいはひまわり隊について、質問されたので、お答えする。これもいつものことで、たくさんの隊員がいても、わたしに訊いてくることが多いのである。わたしが話しやすそうに見えるのだろうか。 
 また、幹事隊員さんのスマホを通じて、ここに来ていない馴染みの隊員さんと会話したりする。

 

 ふれあいタイムでは、舞台脇の通路で順にサッコさんとのツーショット写真を撮る。幹事隊員さんのご配慮で、バスの時間が気になりはじめたわたしを、最初にしていただけた。集合写真は失礼して、会場を後にする。

 

 やっぱりもう少しゆっくりしたい、と後ろ髪をひかれる。次の機会こそ、と思う。
 四十分ほどライブを聴いただけなのに、何かパワーを受け止めた結果、わたし自身一仕事したような気分になって、帰りの特急でビールの缶を開けた。 

  

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